知って頂きたい国産畳の現状

国産畳表の96%以上を生産しているのが九州熊本県八代地区です。
その産地も今現在は非常に危機に瀕しています。
平成元年、熊本のイグサ生産農家戸数は5,000戸以上ありましたが、現在はなんと約460戸、20数年で9割以上の生産農家が廃業、作物の変更をしてしまいました。
現状、熊本イ草を支えている農家さんは60歳代の方が大半で、その内約6割の農家さんで後継者がいないといいます。
12月の極寒に田んぼに苗を植え、6月の半ばから7月前半に刈り込みを行なうイ草ですが、今も機械・手植え半分での作業をし、夜明け前から1日中、その生産過程は本当に大変なものです。

イ草網張りイ草先刈り

熊本の他の産地として福岡県がありますが、現在のイグサ生産農家数は25軒を下回り、国産畳表の最高級品作っている広島県では2軒のイグサ農家さんがそれぞれの歴史を絶やさぬよう何とか頑張っております。
(昔は畳といったら岡山【備前】、広島【備後】が有名でした)
ヘリ無しで知られる琉球畳の青表(あおおもて)の生産地は九州大分県のみ、たった4軒になってしまった生産農家さんが七島イの歴史を絶やさぬよう一生懸命生産しております。

毎年、恐いぐらいのスピードでイ草農家さんが廃業やイグサの作付けを止めています。
全国の畳表の年間流通枚数が約900万畳といわれ、そのうち国産畳表が約120万畳、今では悲しい事に約8割が中国産となってしまっています。
(青表に関しては99%が中国産です)
その1番の要因として生活様式の変化(和室が減り、洋間フローリングが増えた)に加え、中国産畳表(安い価品)の台頭、生産者の高齢化や後継者不足(1年を掛けて育てるイグサですが、天候に左右される農産物で労力と収入が伴わない為、跡を継がない)なども要因の一つです。

国産の畳表は、もちろん中国産よりもイグサの実入りが良く、粘りがあり丈夫です。
農薬などの散布にも基準があり、大抵の農家さんが基準値よりも少ない減農薬栽培をしております。
中国産のように着色で誤魔化すといった事もありません。
イ草農家さんの意識レベルも非常に高く、使用して頂くお客様の事を思いながら国産畳表を支えるその誇りで素晴らしい品質を保っているのです。

イ草刈り取りイ草農家 畑野さん

 

畳床に関してもそうですが、昔から畳床の代表であるワラ畳床は今では非常に貴重な物です
昔から畳床はこの関東の物が良質で千葉のワラ畳はその中でも有名です。
(全国的に見ても8割の畳店は主に建材畳床しか扱っておりません)
米がある限り藁はあるのですが、なにぶんワラを取る事がありません。
現状、どの製畳屋さんもワラ不足で非常に厳しい状況にあります。

春日製畳 畳床づくり春日製畳 ワラ畳

しかしながら消費者の皆様には、少しでも国産の良い品物をお使い頂きたく、畳の良さ、快適さを実感して頂ければと切に願います。
先人の知恵として生まれた日本の風土に適した敷物の畳。
冬場は暖かく、夏場はサッパリ涼しい。
畳は日本の伝統文化、畳はジャパンオリジナル、これからも国産畳のご指定を宜しくお願い致します。