新しい畳に発生するカビについて

もうじき梅雨明け間近のこの時期から9月の半ばまでは畳にカビが生えたと多く聞かれる季節です。

特に今年は雨の日が多く、蒸し暑い日が続く為、カビの発生が多く聞かれてきました。
基本的にカビは古い畳には生えません。
新しい畳(新畳を入れた場合、表替えをした場合の1年~2年以内の物)にカビは発生します。

気温が30度前後、湿度が70%以上の状態が毎日の様に続くと新しい畳(イ草)の特性上、そのままの状況下なら1階に敷いてある畳の場合、必ずカビが発生します。
イ草は生ものですのでイ草が持っている養分とイ草が吸い取る部屋の湿気に空気中のカビの胞子が畳に付着した際、イグサの持っている養分と水分をエサにあっという間に繁殖します。
最初は綿埃のように白いカビが表面に見えてきます。
触ると畳が湿っていてベタベタするはずです。
そのまま放置してしまうと黄色から青カビ、黒カビが発生してしまうともう重症です。

新しい畳に1番大敵なものは湿度です。
カビを生やさない1番の方法は部屋の除湿(湿度60%以下の状態を常に保つ)なのです。
湿度が高くても室温が低い、室温が高くても湿度が低い場合、カビは生えません。
室温が高く湿度が高い場合にのみ、カビは発生します。

2階にカビの害が聞かれないのは湿度を含んだ重い空気は下に溜まる特性を持つからです。
なので1階に敷いてある畳は屋内の中で床材として下に敷き詰められているので溜まった湿気をどんどん吸収してしまうのです。

 

もし畳にカビが生えてしまったら

まずはお部屋の窓を開け換気をします。
(雨が降っていたり、家の中よりも外の方が湿度が高い場合の換気は控えてください)
部屋にエアコンがあるなら起動させます(ドライ)
バケツにキャップ一杯の漂白剤を入れ水で薄め、雑巾を浸してきつく絞ってから畳の目に沿って拭きましょう。
その後、乾いた亀の子タワシで畳の目に沿って擦り、畳の目の中のカビを落としてから掃除機を掛けます。
仕上げに消毒用エタノールを原液のままタオルに浸み込ませ、もう一度畳の目に沿って拭き掃除(除菌)をします。
きちんと出来れば畳を触ってもベタつかず、さらさらした肌触りになると思います。
それが出来れば畳にカビが繁殖するのを防げた事になります。

ただし例年と違い、コロナウイルスの影響から現状、消毒用エタノールが非常に手に入りにくい状態です。
消毒用エタノールが手に入らない場合は厚手の除菌用ウェットシートで畳を拭くか、もしくは手指消毒用のアルコール除菌スプレーをタオルにたっぷり吹きかけそれで畳を拭いてください。
お部屋にエアコンが無い場合は扇風機を畳に向けて首振りで風(強)を当てます。
とにかく畳が吸い取った水分を放つ事が大切なのです。

もし、お使いの畳にカビが生えてしまったらとにかくキチンと手入れをしてください。
使い方ひとつで畳は良くも悪くもなります。
お部屋を良い状態に保ち、気持ち良い畳生活をお送りくださいませ!